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院長コラム

映画「WOOD・JOB!」

2014/05/12

5月の連休に「テルマエ・ロマエⅡ」、そして先日は「WOOD・JOB」を観てきました。「テルマエ」は前作同様、娯楽映画としてとても面白いものでした。

さて、「WOOD・JOB」はというと。直木賞作家の三浦しをん原作『神去なあなあ日常』を映画化したもので、神去(かみさり)村という山奥での林業研修生のお話です。これもただの娯楽映画だろうと思って軽い気持ちで観にいったのですが、ちょっと違いました。内容は詳しく書けませんが(まだ観ていない人が多いと思うので)、都会と田舎の生活観の違いを思い知らされました。ちょっと前の時代まではみんなが持っていた人間として(あるいは動物として)の本能や日本人の善さを失ってしまったのではないかと反省しました。

文明は、ものすごいスピードで進んでいます。年をとると追いついていけません。おそらく、今の子供達もすぐに時代遅れになってしまうのでしょう。それと引き換えに失ってしまったものの何と多いことか。少なくとも、私が子供の頃はみんな貧乏でも楽しかった。お祭りや正月が待ち遠しかった。大人はりっぱで偉くて怖くて、子供達は親や先生を敬いました。太陽(お天道様)はもちろん、山や木も神様でした。悪い事をすると「罰(ばち)が当たる」と云って畏れました。心配事がある度、ただひたすら祈りました。訳がわからなくても神様の前で手を合わせました。

その後、コンピューター(パソコンやスマホ)の時代になり、本を読むことや紙に文字を書く機会が減り、体を動かすことが少なくなりました。すべての事が科学で解き明かせるような時代になってしまいました。遺伝子操作でクローン人間までできるかもしれません。しかし、そのような時代になったとしても、今より幸せに暮らせるかというと疑問です。たとえば、江戸時代や明治・大正・昭和の人達以上に今の私達が幸せだと言い切る自信がもてないのです。機械が発達し、どんなに便利になっても、人はそれ以上を望みます。まずは“足る”を知らないといけません。精神(心)を鍛えないと。

最後に、映画の台詞の中で一番心に残ったものを紹介します。「自分達は100年後のために仕事(植林や枝刈り)をしている。しかし、その成果を自分の目で見ることはできない」と。

『林業(WOOD・JOB!)』:切なくも美しい仕事です。

 

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