2018/08/20
和歌山県の高野山に行ってきました。
816年、弘法大師(空海上人)により真言密教の根本道場として開創されました。海抜900mの高峰上にある総面積33万坪の盆地です。小学校から大学、さらにはコンビニまであり、想像以上に都会で驚きました。
金剛峯寺が有名ですが、最も印象深かった「奥之院」の紹介をしましょう。「一の橋」から始まる2kmの道のりの両側に20万基を超える諸大名の墓石があり、さらには数えきれない程の小さな石塔(手造り?)が道の両側の土の上に置かれていました。この地を訪れた一般人が置いていったものと思われます。
宗派に関係なく、あらゆる有名人の墓石があります。上杉謙信霊屋と武田信玄墓碑が向い合せの位置にあったり、石田三成や明智光秀の供養塔もありました。織田信長供養塔は見逃してしまうくらい小さなものでした。それに比べて、崇源院(江姫:徳川秀忠の妻)供養塔は一番大きくて立派でした。当時の徳川家の偉大さ(財力)が伺えます。
「御廟の橋」を渡ると“聖域”です。弘法大師御廟があり、今も肉身をとどめて私たちに救いの手を差し伸べていらっしゃるとのこと。地下室に下り、ありがたく参拝してきました。
高野山が開山されてから1000年以上が経過し、文明は急速に進化しましたが、私達の精神力(人間力)は進歩しているのでしょうか?
権力や財力を追い求める“欲”と、それを失うことの“不安”、病や死に対する“恐れ”、全く変わっていない気がします。
今、空海上人がおられたら、何とおっしゃることでしょう?